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【トラウマ出産レポ④】心臓ちぎれる!

 

覚悟もできず

相変わらずグダグダ言いながらも

少しずついきみ方のコツがわかるようになりました。

妊娠出産は

女性ホルモンの変化がエベレスト並と喩えられますが

「分娩」中から大きく変化するみたいなんですよね。

分娩に向かってどんどん高まって

一気に急降下していく。

 

分娩台の上で

数日前までのハッピー脳内お花畑状態からいっぺん

別人になったかと思うくらい

「自分」が壊れていくような気がしていました。

普通の状態じゃ、とても耐えられなかったな、

と今なら思います。

 

心臓ちぎれる!

血管裂ける!

頭爆発する!

 

と思いながら

手足を毎回震わせながら

全力でやるようになりました。

 

もう、私がやんなきゃ前へ進まないんだと

赤ちゃんも

生まれてこれないんだと

必死でした。

覚悟でもなんでもなく

ただ「はよ終わらさな!」

その一心でした。

 

顔は真っ赤で(夫が言ってた)

いきむ時に夫に頭を支えてもらい

おへその方を見るようにして

こんな顔を

人様に見せる日が来るとは

なんて思いながら

一回一回

大きな陣痛の波が来るたびに

「痛いのくる!こわい!」と言いながらも

3回いきむのを繰り返していきました。

声も枯れて、でも黙れない

そんな状態。

 

この時、陣痛にも強いのと弱いのがあると

ようやく理解できました。

弱いと、いきめないのでやり過ごす。

大きいの(激しく痛いやつ)がこないと産めないけど

痛いのが嫌だから来ないでくれ!と思う。

でも自分じゃコントロールできない。

地獄の時間。

 

汗がやばかったので

夫が隣で仰いでくれていたのが

地味にありがたかったです。

摩り方とかマッサージとか

汗を拭いたりとか

水を飲ませてくれたりとか

「大丈夫、できてるできてる」って言ってと伝えて

言ってもらったりとか

嫌な時に嫌なところを触られると

「それやめて!」と

伝えてやめてもらったり

人生でこんなに

他人のことを気にせず

全力で集中したことってないなと

ぼんやり思ってました。

 

今思い出しても

なんだか泣けてくる。

 

お産ってこんなんなんだ、と。

命懸けっていうか

「自分の力で産み出す」ことの意味を

少しだけ知ったように思います。

赤ちゃんが主役で

赤ちゃんのタイミングなんだけど

ものすごいサポートが必要なんだな、と。

 

あぁ、自分にしかこれ

できないんだ・・・と。

世の中の人たち

みんなできるんやし、

自分にもできるだろうと過信していたことを

恥じました。

 

コツを掴むのが遅くて

ほんとに体力ないまま

それでもやるしかなくて

毎回

自分にはこんな力があったのか、と

驚くくらい必死にいきみました。

高齢出産だから

こんなに大変なのかな、とかも

ぼんやり思いながら。

 

前駆陣痛 1

子宮口開くまでの陣痛 2

いきむ 97

 

体力の消耗比率は

こんな割合でした。

覚悟はないけど

いきむことを本気でやり始めて

いきむたびに

会陰をぐいぐいと

伸ばしてくれる助産師さんとの

共同作業感にも少し慣れ

「あぁ、赤ちゃんまだなのか」と

メンタル崩壊しながらも

一回一回を大事にこなしました。

 

助産師さんも毎回

「うんうん、上手上手〜すごく上手〜」と

まったりと誉めてくれていて

心の支えになりました。

 

出産風景の動画を

夫にスマホで撮ってもらうよう言ってたんですが

(そういうところは冷静)

助産師さんの

「そろそろ撮り始めて大丈夫です」の一言に

失われて粉々になっていた体力たちが集結。

 

メンタルは相変わらず粉々でしたが

3回いきむことに集中。

ちなみに破水は

かなり後半部分だった気がします。

破水した瞬間の

あたたかい液体がぼたぼたぼたと流れる感覚

覚えてます。

あとで聞きましたが

少し濁りがあったそうです。

 

バタバタと人が増えてきて

「あ、もしかしたらもうすぐ終わるのかも」と

感じはじめました。

 

助産師さんも増えて

めっちゃ心強かったのを覚えてます。

なんで深夜と朝は一人ぼっちやったんやと

思いながら。

 

が、何か話しかけられても

それどころじゃない感じで

夫含む周りのひとたちの談笑の中

ひとり必死でした。

 

自分だけ違う世界にいるみたいでした。